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名護ショールームの澤岻です。
コンクリート住宅の外壁・天井のひび割れを見て、補修をしたほうがいいのかどうか、気になることはありませんか?「なぜ、ひび割れしたんだろう?」「雨漏りしたらどうしよう」と不安になることもあるかもしれません。
コンクリートは耐久性に優れていますが、年数が経つにつれ劣化していきます。何もしないまま放置しておくと、劣化による傷みが進行し、安全性の低い建物になってしまいます。
日々を安心して暮らしていくためにも、あなたが住宅の持ち主ならコンクリートの劣化について知っておくことは大切です。知ることにより、対処できることが分かり希望が持てます。
コンクリートが劣化する原因は?
コンクリートの劣化は「時間(経年劣化)」や「化学反応」「物理的な力」により生じます。コンクリートには強度を高めるための鉄筋が埋め込まれており、この鉄筋が「錆びる」ことによりコンクリートの強度が低くなるとともに、さらに劣化が進んでいきます。
沖縄のコンクリート住宅においてよく見られる劣化の要因について、さらに詳しく見ていきましょう。
主な要因は3つあります。
① 中性化
コンクリート内で発生する化学反応の一つです。コンクリートはもともと強いアルカリ性ですが、時間が経つにつれアルカリ性は少しずつ失われていきます。これを「コンクリートの中性化」と言います。中性化すると、それまでアルカリ性によって守られていた鉄筋に錆が発生しやすくなります。
② 塩害
塩害とは、塩分によって引き起こされるコンクリートの劣化のことです。風や波によって吹きつけられた海水の塩分がコンクリートの表面に付きます。この塩分が浸透して鉄筋に触れると「酸化還元反応」によって錆が発生します。鉄筋は錆びると崩れやすくなるので、コンクリート建物の耐久性も低くなるという損害につながるのです。
③ アルカリ骨材反応
コンクリートは、セメント・水・骨材(砂利・砂岩・鉱石など)からできています。アルカリ骨材とは「アルカリ性の性質を持つ骨材」を指します。このアルカリ骨材の化学反応によって引き起こされる現象を「アルカリ骨材反応」と呼びます。この反応によってコンクリートの体積を膨張させるケースがあり、ひどい場合にはコンクリートを完全に破壊させるケースも見られます。
劣化による爆裂
以上から、コンクリートの劣化には「中性化」や「塩害」が主な要因であると分かりました。では鉄筋が錆びるとどうなるのでしょうか。
実は、鉄は錆びると体積が2倍以上に膨張します。膨らむことにより周囲のコンクリートが押し出され、表面に亀裂(クラック・ひび割れ)が生じるのです。そのままにしておくとやがてコンクリート自体がボロボロになってくるのですが、これを「爆裂現象」(正式には鉄筋爆裂)と呼びます。
爆裂はコンクリートの耐久性を低下させ、崩落させるおそれがあります。コンクリートの住宅の鉄筋は内部で碁盤の目のように繋がっているので、そのままにしておくと錆はどんどん広がっていきます。
鉄筋の錆を素早く防ぐことが大切
鉄筋の腐食による劣化は、初期の段階で補修することをおすすめします。(もちろん未然に防ぐための予防が一番!)
特に沖縄は海に囲まれた島という特色により塩害が多い地域でもあります。そのまま放置しておくと大がかりな補修工事になり、かかる費用も大きくなります。長期的には建て替えの検討も必要になってきます。
老朽化したら取り壊すしかない?
年月とともにコンクリートが劣化していくのは仕方のないことですが、建物にはできるだけ長持ちしてほしいものです。築年数が経っていても、取り壊して新しく家を建てなければいけないと決めつけるにはまだ早いかもしれません。
コンクリートの補修や鉄筋の錆対策は、研究や技術開発が進んだことにより安全性の高いレベルまで可能になっています。40年~50年も経っているから無理かもしれないとあきらめる前に、まずは診断を受けることから始めてみましょう。
合わせてこちらの事例もご覧ください。
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